事務所ブログ

2015.01.20更新

昨年、贈与を受けた方で、
相続時精算課税制度を利用する方、
婚姻20年以上経過した夫婦間の居住用不動産の
贈与の控除を利用される方は、
結果的に課税されない場合でも
今年は2月2日から3月16日までの間に
税務署に贈与税の申告をしなければなりません。

申告をしないと、これらの特例等は適用されず
年間110万円の控除しか受けられません。
ご注意ください。


※ 税金の申告、計算については
最寄りの税務署などにご確認ください。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2014.11.26更新

※ 家族信託の解説動画を作成しました!

 基本的なしくみと代表的な活用例4つの5本立てです。

 是非ご覧ください。

 家族信託の動画(YouTubeチャンネルに移動します。)

 

 

先日、岡山県で家族信託のお話をする機会をいただきました。
家族信託全体のしくみと、いくつか事例を通して
具体的に家族信託の特徴などをご紹介しました。



終了後、聴講いただいた方から
「家族信託はどうやって手続きをするのですか?」
と、質問をいただきました。

信託を行う方法は3つです。(信託行為 信託法3条)
1 委託者と受託者の信託契約
2 委託者の遺言によるもの
3 委託者兼受託者が行う信託宣言

遺言は民法に定められた方式に従う必要があります。
(主に自筆証書遺言または公正証書遺言)
信託宣言は公正証書など
確定日付のある書面で行う必要があります。
しかし、それ以外は制約はありません。

つまり、委託者と受託者で内容を決定し
契約書を作成すれば、信託契約で信託が成立します。

自筆証書遺言で、信託する旨を定めれば
その方が死亡した時、信託が成立します。

必ずどちらかの役所や裁判所で手続きをしなければ
あるいは、専門家に依頼しなければ
信託は成立しないという訳ではありません。
(成立した後、必要に応じて登記の手続きなどを行います。)

私のホームページとブログでご紹介したとおり
家族信託には多くの利点があり、
自由度が高いことも特徴の一つです。
その反面、しくみは必ずしも単純ではありません。
自由度が高い=決めることがたくさんある、とも言えます。

当事者の方で、自分が希望する内容が
契約書などに反映されているか、
判断するのは難しいかもしれません。

信託成立後の運営においても
いろいろと疑問な点が生じるかもしれません。

信託は、当事者の方のみでできます。
しかし、必要に応じて専門家のアドバイスを
受けられるのがよろしいかと思います。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2014.09.05更新

認知症などで判断能力お衰えた場合で
その方の財産を処分などするには
裁判所で成年後見人などを選任してもらう必要が
あることを以前お話ししました。

判断能力が衰えてから、裁判所に後見人を
選んでもらう後見を「法定後見」といいます。

これに対して、判断能力があるうちに
判断能力が衰えてたら、この人に
後見人になってもらうという契約をすることもできます。
これを「任意後見」と言います。


1 任意後見契約の締結


自分(本人)が将来判断能力が衰えたとき
自分が選んだ人に後見人になってほしい、
そんなときはその人と「任意後見契約」を結べば
判断能力が衰えたときに、その契約の内容に従って、
後見人とし財産管理などをしてもらうことができます。

契約ですから財産管理などを頼む人と
頼まれる人(後見人になる人)との合意が必要ですが
必ず公正証書で契約書を作成しなければなりません。



契約には、生活、療養看護または財産管理に関する
法律行為について、後見人にどの範囲まで代理権を与えるか
そういうことが盛り込まれます。

任意後見契約では、本人が自分の意志で後見人を選び
自分の意志で後見人に任せる範囲を決めることができます。


2 いつから後見人になるのか


契約をしても、本人に判断能力がある間は
後見人となる予定の人は、あくまで予定者であって
まだ後見人ではありません。(任意後見受任者)

本人が財産管理などを行います。

本人の判断能力が衰えたとき、
裁判所に任意後見監督人の選任を申し立てて
任意後見監督人が選任されたときに
初めて任意後見契約の効力が生じて
予定者が任意後見人となります。


以後、任意後見人は監督人の監督のもとで
本人の財産管理などを行ってきます。


3 特徴


このように、任意後見はあらかじめ
本人の意思で後見人や代理してもらう範囲を
決めることができる点で法定後見と異なります。

元気なうちに将来に備えた「転ばぬ先の杖」・・・
以前、任意後見についての研修を受けたときの
講師だった公証人の言葉です。

本人の意思を反映することができる制度ですから
任意後見契約で居住用資産の処分の代理権が
与えられれば、法定後見のように裁判所の許可なしで
居住用資産の処分ができます。

法定後見では難しい単純な贈与なども
契約に盛り込んでおけば可能でしょう。
(無制限にという訳にはいきませんので相手や範囲、
時期などを明確にする必要があると思います。)

もちろん本人のための制度ですから、
任意後見人は任意後見契約に基づいて
本人のために財産管理などを行わなければなりません。


判断能力が衰えてしまうと
もはや自分の意志を実現することは難しくなります。
ご自分の財産管理にお考えや希望があるのであれば
任意後見を「転ばぬ先の杖」として活用することを
考えられてもいいと思います。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2014.07.08更新

平成18年5月1日に会社法が施行されました。
会社法では、株式の譲渡制限に関する規定がある会社について
それまで取締役2年、監査役4年だった任期が、定款に定めれば
10年以内に終了する事業年度のうち
最終のものに関する定時株主総会の終結のときまで
延長(伸長)できるようになりました。

役員が全員家族であるなど、
2年ごとの改選が必要ないと考える会社は
会社法が施行されてすぐに任期を伸長したかもしれません。

そして、
平成18年5月1日に任期が到来していなかった役員は
会社法施行後、定款で任期を伸長すれば、
最初から任期が10年間だったものとして取り扱えました。

例えば、3月決算の会社が
平成18年6月の定時株主総会で
2年の任期が到来する予定だったところ
その前に定款で任期を10年に伸長すれば、
就任した16年3月の決算に関する定時株主総会から
任期が10年だったとして取り扱えたのです。
(そうすれば平成18年に役員改選は不要でした。)

そしてその場合は、今年平成26年3月の
決算に関する定時株主総会で
任期が到来しますので、改選の必要があります。

つまり、会社法が施行されてすぐに
任期を10年に延長した会社の中には
早ければ今年5月以降の定時総会で
任期が到来するところがあるのです。

8年ぶりの役員改選。
もし、改選を忘れてしまうと過料といって
反則金のようなものが科せられることがあります。
(ブログ「会社の登記を放置すると反則金(過料)が
かかる?!」
もご覧ください。)

ご自分の会社の任期をはっきり把握されていない場合は、
会社の登記簿などで確認されてください。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2014.06.24更新

今回は成年後見制度について
3つの類型についてお話しします。

1 3つの類型~後見・保佐・補助


成年後見には本人の判断能力の程度によって
後見・保佐・補助の3つの類型があります。

それぞれで、契約、遺産分割などの法律行為について
本人のみでできること、
後見人などの関与が必要なことに違いがあります。

※ 後見制度3類型のイメージ



後見→保佐→補助の順で、
本人の判断能力は高く
本人のみでできる法律行為の範囲も広くなります。


 後 見


「精神上の障害により事理を弁識する能力(≒判断能力)を欠く常況にある者」
                                            (民法7条)
本人が常に判断能力を欠く状態にあるような場合、
後見人が選任されます。
後見人は本人の代理人としてすべての法律行為を行います。
本人の行った契約などの法律行為は、取り消すことができます。


つまり、本人のみでは完全に有効な契約などはできないことになります。
(日常生活に関する行為は取消しができません。)


② 保 佐


「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者」
                                    (民法11条)
本人の判断能力が著しく不十分であるような場合、
保佐人が選任されます。
本人は、民法13条1項に規定された重要な法律行為をするとき
保佐人の同意が必要となります。
同意のない行為は、取り消すことができます。


その他、裁判所は特定の法律行為について
保佐人に代理権を与えることができます。(民法876条の4)

※ 民法13条1項(保佐人の同意を要する行為等)
一  元本を領収し、又は利用すること。
二  借財又は保証をすること。
三  不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
四  訴訟行為をすること。
五  贈与、和解又は仲裁合意をすること。
六  相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
七  贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は
  負担付遺贈を承認すること。
八  新築、改築、増築又は大修繕をすること。
九  第602条に定める期間を超える賃貸借をすること。

これらの重要な法律行為は、保佐人の同意が必要ですが
それ以外については、本人のみで有効にできる部分が
あるということになります。


③ 補 助


「精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者」(民法15条)

本人の判断能力が不十分であるような場合は
補助人が選任されます。
本人は、民法13条1項に定めた行為の内
裁判所が決めた一部の行為をするとき
補助人の同意が必要となります。


その他、裁判所は特定の法律行為について
補助人に代理権を与えることができます。(民法876条の9)

補助人が選任された場合、
保佐人が選任されたときと比べて
本人のみで法律行為を有効にできる範囲が大きくなります。


2 手続きについて


成年後見、保佐、補助のいずれの手続きも
本人、配偶者、四親等内の親族などが
家庭裁判所に申し立てて行います。
(保佐、補助には本人の同意が必要な手続きがあります。)

申し立てには医師の診断書が必要となります。
診断書:福岡家庭裁判所のホームページより)
裁判所は、申立書や診断書の内容、申立人などからの聞き取り、
鑑定などから総合的に判断して
後見、保佐、補助の開始(または申立却下)の審判をします。


3 注意すべき点


申立時点で、後見人などの候補者を立てるのが通常です。
しかし、必ず候補者が後見人などに選任されるとは限りません。
司法書士、弁護士などの第三者が選任されることもあります。

売買や遺産分割をきっかけに
成年後見制度を利用することが多いと思いますが、
売買や遺産分割が完了して目的が達成できても
原則、本人が死亡するまで、後見人の業務は続きます。


裁判所などの監督下に置かれるため
必ずしも後見人の思ったとおりに
財産の処分や管理ができるとは限りません。

成年後見制度はあくまで本人のための制度だからです

成年後見制度の利用は、
いろいろなことをよく検討した上で行わなければ
後で「こんなはずではなかった」ということになりかねません。


投稿者: 司法書士 本多寿之

2014.05.21更新

4月から北九州市立大学の法学部の非常勤講師となり
1学期の法律実務論Iの講義を担当しています。

この講義は、司法書士の業務を通して
法律が社会生活において
どのような役割を果たしているのかなどを
法律実務家の視点から解説するものです。

1学期は私が主に不動産登記、民事裁判事件を
2学期の法律実務論Ⅱでは細川司法書士が
主に商業・法人登記、成年後見について担当します。

実際に法律が適用される場面を
学生のみなさんに知ってもらえるよう努めています。
なかなか伝えることは難しいと感じていますが
自分自身も知識の再確認をしながら
週1回の講義に臨んでいます。

講義の準備もあって、
ブログの更新ができていませんが、
近いうちに更新できるよう努めます・・・

投稿者: 司法書士 本多寿之

2014.03.02更新

以前もご紹介しましたが
福岡県司法書士会では、
小学校での「法教育授業」の普及に取り組んでおり
紙芝居教材を製作して、
小学校への講師の派遣も行っています。

2月21日岡垣町立山田小学校で
司法書士による法教育授業が行われ
私も講師として行ってきました。

その模様は福岡県司法書士会ブログにも掲載されています。
私の画像は控室風景だけで、
残念ながら授業風景はありませんが、
6年3組で授業をさせてもらいました。

生徒のみなさん、
積極的な発表をありがとうございました!

司法書士会の法教育については
福岡県司法書士会のホームページをご覧ください。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2013.12.31更新

一年間、大変お世話になりました。
このホームページを訪れ
ブログを読んでいただいた方々、
ありがとうございました。

ですが、今年は更新が少なく
申し訳ありません。

来年はもっと更新して
みなさんに色々な役立つ情報を
お伝えできるよう努めます。

それでは、
良いお年をお迎えください。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2013.11.28更新

最近、更新がなかなかできず、申し訳ありません。
それにもかかわらず、
多くの方にこのホームページをご覧いただいています。
ありがとうございます。

最近の検索を見ると、
「第三債務者」を含むキーワードで検索して
このホームページを訪れた方が非常に多くなっています。

これは今年5月2日のブログ
「従業員が給料を差押えられたとき~債権差押えの第三債務者」
検索されたためだと思います。

確かに裁判所から届く差押命令に
自分が「第三債務者」と書かれていると
「自分は差押えされるような未払いはないのに?」と
思うかもしれません。

これは債権差押えの手続きでの言葉の決まりです。



ある債権者が
貸金を返済しない債務者の給料を差押えた場合で考えると
その債務者(従業員)と雇い主との関係は
従業員が債権者、雇い主が債務者で
従業員が雇い主に対して給与債権を有していることになります。
(差押えられるのはこの給与債権になります。)

つまり、
貸金の債権者       - 貸金の債務者(従業員)
給与の債権者(従業員) - 給与の債務者(雇い主)
という、2つの債権債務関係がある訳です。

そして、給与差押え手続きの債権者・債務者は
あくまで貸金債権の債権者・債務者ですので
給与の債務者(雇い主は)これと区別して「第三債務者」と呼びます。
「債務者」と付いてしまいますが
未払いをしている差押え手続きの債務者とは区別されているのです。

それでもいきなり裁判所から差押命令が届いて
自分が第三「債務者」と書かれていると驚いて
「?! どうしたらいいのだろう」と思うかもしれません。

そのときの対応については、ブログ
「従業員が給料を差押えられたとき~債権差押えの第三債務者」
お話ししていますが、
供託など具体的な対応で困ったときは、ご相談ください。


北九州市八幡西区、八幡東区、若松区、戸畑区、
小倉北区、小倉南区、門司区とその近郊で
債権差押え、供託などのご相談は、当事務所へご連絡ください。


投稿者: 司法書士 本多寿之

2013.09.23更新

ある人が亡くなったとき
その人の遺産にはどんなものがあるのか、
どこにあるのか。
相続人が把握していないことも時々あります。

「不動産を持っていたことは聞いていたが
あちこちに持っていたので、どこにあるのか・・・」
そいうときに参考になるのが
固定資産税の納税通知書です。
毎年、4月から5月ごろに
不動産のある市町村から納税義務者に送られます。
(納税義務者は通常、不動産の所有者です。)

納税通知書には、土地の建物の所在や地番・家屋番号などの
明細が載っていることが多く、役に立ちます。

※ 土地や建物には、住所(住居表示番号)と異なる
地番・家屋番号が付けられていることがあります。

田や畑の農地や山林、原野などを持っていた、
公衆用の私道の共有持分を持っていた場合などでは
固定資産税の納税通知書に全部が載っていないこともあります。

農地や山林・原野などは評価額が低くなることがあり
一定の課税標準額以下の場合は課税されません。
公衆用道路は固定資産税が非課税のこともあります。
※ この他にも課税されない、非課税となることがあります。
固定資産税が課税されない不動産は
納税義務者に通知する必要がないため
納税通知書に載っていないのです。

しかし、課税されない不動産も市町村は把握している訳で、
さらに、市町村は所有者(納税義務者)ごとに不動産を把握しています。
つまり、誰がどの不動産を持っているか、人ごとにわかるのです。
これを一覧表まとめたものが「名寄帳」です。

所有者やその相続人であれば、
市町村から名寄帳を発行してもらうことができます。
名寄帳には、その人がどの不動産を持っていたか
課税されていないものも含めて一覧になっています。
                                                                                
ただし、その市町村にある不動産に限ります・・・

とても便利な名寄帳ですが、どこの市町村かは特定が必要です。
遺産が銀行預金、証券会社にある株式の場合、
市町村も把握していませんから
雲をつかむような話になりかねません。

相続人が困らないように
どこにどんな財産があるか
何らかの形で残しておいてあげてはいかがでしょうか。

投稿者: 司法書士 本多寿之

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