事務所ブログ

2011.09.30更新

今日は9月の末日でしたが、
2件の土地の売買に立ち会ってきました。

不動産の売買で、契約書を交わし手付を支払うときには、
私たち司法書士が立ち会うことはあまりありませんが、
売買代金を支払うときには、立ち会うことが多いのです。

ほとんどの契約では、売買代金を支払ったときに、
所有権が買主に移転(名義が変更)すると決められています。
つまり、代金支払いと名義変更は引き換えに行われるということです。
これは、売主、買主両方にとってリスクを減らすことになります。

例えば、先に名義変更してしまうと、
後から代金をもらえないかもしれないというリスクが売主に、
先に代金を支払うと、
後から名義を変更してもらえないかもしれないとうリスクが買主に、
それぞれ生じます。

でも、「せーの!」で代金支払いと名義変更を引き換えに行えば、
これらのリスクをほとんどゼロにできます。
しかし、代金はお金ですから、売主はお金を受け取れば済む訳ですが、
名義変更については、できる状態にあるのか買主が判断するのは困難です。

そこで、売主、買主と司法書士が一ヶ所に集まって、
司法書士がその場で売主から名義変更の書類などを確認し
確実に買主に名義変更できると宣言してから、
買主が安心して代金を売主に支払う、といったことが行われています。
これで、代金支払いと名義変更が引き換えに行われたことになります。
もちろん、司法書士がその後、確実に買主に名義変更できればです。

ですから、名義変更できると宣言して代金が支払われた後で、
「やっぱり名義変更できませんでした~」なんてことは言えません。
そういう意味で司法書士は責任重大です。
言い換えれば、売買に立ち会うことは司法書士の腕の見せどころで(地味ですが)
長い間にわたって、多くの売買で司法書士が確実に名義変更をしてきたことで
現在では、司法書士が立ち会うことで安全に売買を行うことができるということが
いわば当然のようになっています。
これは、司法書士の先輩方のおかげでもあります。

司法書士は不動産の売買に立ち会うことで、
売主、買主のリスクを軽減するという役割を担っているのです。


北九州市で不動産の売買、贈与、相続などによる名義変更手続は
角田・本多司法書士合同事務所にご連絡ください。




投稿者: 司法書士 本多寿之

2011.09.20更新

世界でも類を見ないような、高齢化の時代を迎える日本。
しかし、最近はお元気なご高齢の方が増えています。
(たぶん、運動不足の私より元気で体力があるのでは?
と思う高齢者の方によくお会いします。)
その反面、判断能力の低下した高齢者を狙った悪徳商法、
金融商品の被害なども多くなっているように感じます。

本人はわからないうちに
判断能力のなくなった高齢者がした契約は有効か?
契約などの法律行為を有効に行うためには、
正常な判断能力(法律の用語では「意思能力」)が必要で、
判断能力のない人が行った法律行為は無効です。
(法律行為とは、あらゆる契約の締結や解除、
遺産分割の協議、遺言など様々です。)
無効ということは、契約はなかったものとなり、
契約する前と同じ状態に戻せます。
しかし、実際に払ったお金は簡単には戻ってきません。
(悪徳商法はもともとそれがねらいですから)

そんな、判断能力の低下した高齢者を守るのが
成年後見の制度です。
成年後見人が高齢者に代わって、財産を管理したり、
契約を結んだりすることで、高齢者の財産を守ります。

高齢化社会にともなって、
成年後見制度を利用する方は増えていると思いますが、
ある一つのできごと・事情がきっかけとなることが多いと思います。
例えば、判断能力のない高齢者の不動産を売却する必要が生じた、
遺産分割をしたいが、協議者の一人が高齢で判断能力がない、
いずれの場合も、成年後見人がその高齢者に代わって、
売買契約や遺産分割協議を行わなければ、
契約も協議も有効に成立しません。

成年後見人は家庭裁判所に申し立てて選任されます。
言い換えれば、家庭裁判所に申し立しなければ、
売買も遺産分割協議も前に進みません。
また、成年後見人はその高齢者の財産管理を、
その高齢者が亡くなるまで続けるのが原則です。
売買や遺産分割協議が終わったら、
成年後見人も任務終了という訳ではありません。
成年後見人は身内がなる場合が多いようですが、
事案によっては、弁護士・司法書士などの専門家が選任されます。

売買や遺産分割協議が目的であっても、それだけでは終わらない、
必ずしも簡単なものではありません。
これは、高齢者の財産を守ることを一番に考えた制度だからで、
周りの人の利益はほとんど考慮されません。
(夫の年金だけで生活していた夫婦で、
成年後見人となった妻が、判断能力のなくなった夫の年金を
必要な生活費として自分と夫のために使うなどは許されます。)

しかし、高齢化社会ではこの制度の利用は避けて通れないもので、
社会に根付かせていく必要があるものと思います。

繰り返しになりますが、
本人に判断能力がなければ、書類に実印を押して印鑑証明書を用意しても、
契約や遺産分割協議は無効です。
成年後見制度の利用なくして、有効な契約や協議の成立はありません。

(成年後見のことは、回を改めて触れたいと思います。)


北九州市で地方裁判所(民事)、家庭裁判所(家事)提出書類のご相談は、
当事務所までご連絡ください。



投稿者: 司法書士 本多寿之

2011.09.16更新

不動産を所有している人が死亡したとき、
不動産の名義変更はいつまでにしないといけないでしょうか。
答えは、いつまでという決まり(法律の規定)はありません、です。

相続税は死亡してから10カ月以内に、
申告して納税が原則となっているようです。
(相続税が課税されるだけの遺産があった場合ですが。)
でも、登記による名義変更は期限はありません。

ですから、世の中には、何十年も前に亡くなられた人の
名義になったままの土地や建物が結構あります。
「自分の住んでいるところの土地は、
死んだおじいちゃん名義のままだ。」
という話は、意外と多いものです。

そのまま、その人の子供、孫、ひ孫・・・と子孫が住み続けるならば、
何も問題がないかもしれません。
しかし、ひ孫の代になって、この土地を売ってよそに引っ越そうと思い、
法務局で調べると、ひいおじいさんのまま。
ひいおじいさんには子供が5人、その子供には各2人ずつ子供がいて、
さらにその子供にはそのひ孫も含めて各2人ずつ子供がいる・・・
ひ孫たちは20人いることになります。
死んだひいおじいいさんの名義のままでは売却できませんから、
相続で名義変更するには、孫たちまでが死亡しているとしたら、
ひ孫20人で遺産分割協議をする必要があります。

ひ孫同士が親密にお付き合いしていることは少ないと思います。
他人と変わらないくらい疎遠になっているひ孫20人で
遺産分割協議がまとまるでしょうか?

もし、ひいおじいさんが亡くなったとき、
子供5人で遺産分割協議をして、名義を誰か1人に変更して、
その子供が亡くなったとき、
その子供2人で遺産分割協議をして、名義を誰か1人に変更していれば、
その子供が亡くなっても、その子供の2人で遺産分割協議をすればよいのです。
(事案を単純にするために配偶者は入れていません。)

私が経験した中で、戦後すぐから名義変更していなくて、
現在、相続権のある人が80名を超えていた例もあります。
80名から印鑑と印鑑証明をもらうとなると気が遠くなります。

相続による不動産の名義変更は、
いつまでにしないといけないという期限はありませんが、
やはり、不動産の所有者が死亡したら、
その都度、遺産分割協議をして、名義変更をしておくことが大事だと思います。



北九州とその近郊で、不動産の相続による名義変更は、
まずは、当事務所にご連絡ください。




投稿者: 司法書士 本多寿之

2011.09.14更新

毎年10月1日は「法の日」です。
これにちなんで、全国各地の司法書士会が、
一斉に無料相談会を開催します。

福岡県司法書士会でも県内18ヶ所で開催します。
北九州では商工貿易会館(モノレール旦過駅そば)が
会場で、10時から16時までですが、予約が必要です。

こちらをご覧ください。

私も相談員として参加しています。
是非ご活用ください。

投稿者: 司法書士 本多寿之