事務所ブログ

2016.11.12更新

~本多が講師を務めた10月22日

日本FP協会福岡支部継続研修会から~

 

 

分散した議決権

aoisen

 

オーナー兼社長の創業者が経営してきた会社で

その後、株式が分散してしまっているケースがあります。

 

会社経営のためにオーナー以外に株を取得させたのではなく、

オーナーが生前、相続税対策で親族たちに株を贈与した

オーナー死亡後、相続人全員で株を遺産分割して取得した

など、会社の経営とは別の理由のことも多いと思います。

 

その結果、会社経営にまったくタッチしていない

多くの親族が株を保有している状況が生まれます。

 

kensyu53p

 

同族会社の株ですから配当もほとんどなく

第三者に売却するのも難しいことから

保有している株式数にもよりますが

経営にタッチしていない株主が

不満を感じて経営方針に反対する、

認知症で議決権行使できなくなる、

など、将来の経営の不安定要素になりかねません。

 

株の価値が低ければ、現在の経営者が他の株主から

買い取ること、贈与を受けることも考えられますが

株の価値が高いと、買い取り資金の準備や

贈与の税金など、全部一気に経営者が取得するには

ハードルが高い状況も考えられます。

 

 

株式を信託して議決権を集約

aoisen

 

そこで、全員の同意がとれるなら今のうちに、

経営者以外の株主を委託者兼受益者、保有する株を信託財産として

経営者が受託者となって信託を設定します。

 

kensyu54p

 

信託された株式の議決権は、株式の管理行為として

受託者である経営者が行使できます。

(ブログ「財産は贈与したい でも管理は続けたい」をご参照ください)

信託することで議決権を経営者に集約できます。

 

株式分散による経営不安定の心配がなくなりますので、

時間をかけて、各受益者から受益権を買い取る、

贈与を受けるなど完全な集約を目指せます。

 

また、その間に受益者が死亡しても、相続でもめても

相続の対象は受益権ですから、

受益権の買い取り、贈与に影響はあるかもしれませんが

受託者の議決権行使に影響はありません。

 

前回お話しした不動産の共有者の増加と同じように

いたずらに株主を増やすことは

将来、トラブルのタネになりかねません。

しかし、すでに株主が増えてしまっているとき

信託の活用を検討されてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: 司法書士 本多寿之

2016.11.06更新

~本多が講師を務めた10月22日

日本FP協会福岡支部継続研修会から~

 

 

不動産の共有

青い線

 

ブログ「不動産の共有」でもお話ししましたように

不動産の共有にすることは

どうしても必要な場合を除いておすすめできません。

 

実際には相続や贈与の結果、

共有となっている不動産は多くあると思います。

 

 kensyu51p

 

共有にすることのリスクは

共有者の足並みがそろわなくなると

売ったり貸したりが難しくなること、

年数が経つと、それぞれに相続が発生して

共有者が増える=ますます足並みがそろいにくくなることです。 

 

誰か一人が、他の人の持分を買い取る、

贈与を受けるなどして共有を解消できればよいのですが、

買い取る資金や税金の問題で難しいかもしれません。

 

そういうとき考えられるのが

家族信託の活用です。

 

共有状態解消信託

青い線

 

足並みがそろううちに、

共有者全員を委託者兼受益者として

共有不動産を信託してしまいます。

 

kensyu52p

 

不動産の処分権限を受託者に与えておけば

受託者は自分の判断で

不動産を売ったり貸したりできます。

以前の共有者の同意は必要ありません。

 

以前の共有者だった受益者は

不動産の収益、売却代金といった

経済的利益を受けることになります。

 

そして、以前は全員で一つの所有権を共有していたので

身動きがとりずらかったのですが

信託すると各自は別々の受益権を持つことになります。

受益者が死亡すると、信託契約に定めがなければ

相続人が受益権を相続し、受益者は増えていくかもしれませんが

受託者の管理・処分権に影響はありません。

 

一部の受益者が相続でもめても

やはり受託者の管理・処分権に影響はありません。

 

共有をそのままにすると、

将来、子孫が困ることになるかもしれません。

全員の足並みがそろううちに、

信託で備えることも検討してはいかがでしょうか。

 

北九州市門司区・小倉北区・小倉南区・戸畑区・

八幡東区・八幡西区・若松区とその近郊で

家族信託、財産の承継・管理、相続対策のお悩みは

角田・本多司法書士合同事務所へご相談ください。

 

 

投稿者: 司法書士 本多寿之

2016.11.06更新

10月22日(土)北九州市戸畑区の

ウエル戸畑で開催された

日本FP協会福岡支部様主催の

継続教育研修会で講師を務めました。

 

成年後見制度と家族信託について

約3時間お話をさせていただきました。

 

 研修資料1

 

今回の研修会では

長めのお時間をいただきましたので

今までのセミナーでご紹介できなかった

内容をプラスしてお話しできました。

 

この研修会でお話したことをピックアップして

ブログの次回以降でご紹介したいと思います。

 

 

 

投稿者: 司法書士 本多寿之

2016.04.20更新

熊本地震で亡くなられた皆様に

謹んで哀悼の意を表しますとともに、

被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。

 

強い揺れが続いていますが、被害が拡大しませんことを、

そして、一日も早く復旧が進んで

通常の生活を取り戻されますことをお祈り申し上げます。

 

投稿者: 司法書士 本多寿之

2016.01.16更新

ブログ「家族信託と遺留分」でお話しした

家族信託や多くの著書を持たれている

司法書士の河合保弘先生が

新たな著書「家族信託活用マニュアル」を

出版されたことを記念する講演・パーティーが

1月15日福岡市で開催され、本多も参加してきました。

 

会場は多くの参加者の熱気に包まれていましたが、

昨年、河合先生の家族信託の連続講座を

一緒に受講したみなさんとも再会し

いろいろな情報を交換し合いました。

 

家族信託は自由な設計可能ですが、

自由がゆえに不適切だったり

誤っている設計・契約がされる恐れがある訳です。

 

講演でも適切な家族信託の普及の重要性が強調されていました。

必ずしも事例が多い分野ではなく、判例は皆無です。

今後もいろいろな方々と情報を交換しながら、

よりよい家族信託のご提案ができるように努めてまいります。

 

なお、河合先生の新著「家族信託活用マニュアル」は

36もの事例とそれに対応した家族信託が紹介され

家族信託の活用方法がわかりやすく解説されています。

 

記念写真

 著者の河合先生(真ん中)と記念撮影(右が本多)

 

投稿者: 司法書士 本多寿之

2015.12.12更新

11月までの6回シリーズで

民事信託についてやその他にも多くの著書をお持ちで

司法書士の河合保弘先生を福岡にお招きした

民事信託の連続講座を受講しました。

 

様々な士業の方や、その他の分野の方々が参加し

事例についにてのディスカッションなども行い

多くの情報も得られ、非常に実りのある講座でした。

 

その講座でも議論したのが、遺留分制度についてです。

以前のブログ「受益者連続型信託と遺留分」の例で考えると・・・

信託と遺留分

家族信託を設定した時点の受益者を夫、

夫の死亡後の第2受益者を妻、

妻の死亡後の第3受益者を長男とした場合、

夫の死亡時に妻の取得する受益権と

将来、長男が取得する受益権が

他の相続人の遺留分減殺の対象となると考えられています。

 

信託契約で受益者が死亡した場合の

次の受益者についての定めがない場合は、

死亡した者の受益権は相続により承継されます。

遺言で承継する者を指定して、他の相続人の遺留分を侵害すれば

遺留分減殺の対象となることは当然だと思います。

 

しかし、上の図の例は、夫の死亡がきっかけだとは言え、

受益権を夫から相続で承継したのでもなく、

夫の遺言に基づいて承継したのでもありません。

 

信託契約に定めがない場合と異なり、信託契約に基づき

夫の死亡により夫が有していた受益権が消滅し、

新たに妻に受益権が発生し取得した

と、考えるほうが理にかなっているのではないか、

受益権は夫から妻に相続により承継されたものではないから

遺留分減殺の対象にならないのではないか・・・といった議論です。

 

生命保険の契約者と被保険者が同じで、その人が死亡したときの

受取人の保険会社に対する保険金支払い請求権は

契約者兼被保険者から相続したものではない固有の権利なので

遺留分減殺請求はできないことが原則で、これに似ている部分もあります。

 

現在は判例などはありませんので、

取得した受益権が遺留分減殺の対象になるものとして備える必要はありますが、

今後の動向を見守っていきたいと思います。

 

 

 

投稿者: 司法書士 本多寿之

2015.06.26更新

随時更新してまいります。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2015.04.06更新

昨日(4月5日)の朝日新聞の第1面に
成年後見に関する記事が載っていました。

新聞記事では、判断能力が衰えて
成年後見人が必要にもかかわらず
親族がいない、あるいは
親族が申し立てをしてくれない人について
市区町村長が申し立てることができることを
主に取り上げていました。

そして、自治体によって温度差がある、
つまり、申し立てに積極な自治体と
そうとは言えない自治体があることも
紹介されていました。

裁判所のホームページ(外部リンク)でも
成年後見に関する統計が公開されています。
こちらは、今日現在、平成25年までの統計ですが、
全体の申立件数はほぼ横ばい、
市区町村長申し立てが増えているといった
新聞で紹介された傾向は
ここ数年の傾向であることがわかります。

そして、新聞には紹介されていませんが
一つの傾向として
親族以外の者(第三者)が後見人に
選ばれる割合の増加があります。

第三者後見人の割合
平成22年 41.4%
平成23年 44.4%
平成24年 51.5%
平成25年 57.8%

制度がスタートした平成12年は
親族の後見人の割合が90%を
超えていたことと比べると
大きな変化と言えると思います。

そして、平成25年の第三者後見人は
司法書士 7,594件
弁護士  5,870件
社会福祉士 3,332件 などとなっており
司法書士が後見人となる件数が
一番多くなっています。

司法書士が、全国的に、積極的に
成年後見に取り組んできたことの
一つの表れだと思います。

新聞にも掲載されたように
成年後見人が必要な高齢者の
権利や財産が守られるよう
市区町村長申し立ても含めて
制度の周知がまだまだ必要と感じました。

また、その役目を私たち司法書士も
さらに担っていく必要があると思いました。




投稿者: 司法書士 本多寿之

2015.03.20更新

以前、時効で権利が消滅する
消滅時効については
ブログ「時効(消滅)について」でお話ししました。

今日は、時効で権利を取得する
取得時効についてお話しします。


1 取得時効の要件


権利を取得する・・・
取得する「権利」でイメージしやすいのは
「時効で物や不動産が自分のもの(所有)になる」
やはり「所有権」だと思います。

民法162条に規定があります。
「・・・所有の意志をもって、平穏かつ公然と
他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。」

① 所有の意志をもって・・・占有

「占有」とは自分の支配下におくというイメージです。
取得時効が完成するためには
「所有の意志」をもった占有でなければなりません。

ですから、他人の所有権を認めながら占有しても
時効にはなりません。
例えば、賃貸のアパートを借りた場合、
借主はアパートの部屋を占有しますが、
自分の所有として占有するのではありませんから、
何年借り続けても、アパートは借主の所有にはなりません。

② 期間
民法162条はさらに
占有のはじめに、他人の所有であることについて
知らない(善意)かつ、知らないことにつき無過失なら
10年間占有を継続すると、所有権を取得する

善意かつ無過失以外のときは
20年間占有を継続すると、所有権を取得する
と規定しています。

知っていたかどうかは、占有のはじめの時点が基準で
その後、知った(悪意)となっても影響はありません。

10年間または20年間、占有を継続することが必要です。
途中で占有を失った場合は、
その後、再び占有を開始しても、期間のカウントは0に戻ります。

(「時効の中断」によってもカウントは0に戻りますが
ブログ「時効(消滅)について」をご参照ください。)


まとめると
・占有のはじめに
  善意かつ無過失なら10年間
  それ以外の場合は20年間
・他人の物を所有の意志をもって
・占有を継続する
これらを満たして取得時効が完成します。

しかし所有権を取得するには「援用」が必要です。


2 援用と注意点


援用が必要なことは消滅時効と共通です。
(ブログ「時効(消滅)について」もご覧ください。)

「時効が完成したので、自分が所有者です!」
ということを主張する必要があります。
この主張をして初めて所有権を取得します。

注意が必要なのは、時効を援用しても
自動的に名義は変更にならないということです。

特に不動産であれば法務局での手続きが必要となります。
しかも、時効だからといって
登記簿上の所有者抜きで手続きはできません。

登記簿上の所有者に必要な書類を提出してもらうか、
書類を提出してくれなければ
裁判所の民事訴訟で、取得時効の主張をして
登記簿上の所有者へ所有移転登記手続きをせよと命じる
確定判決を得る必要があります。

自分が所有者でなくなるというのに
はいはいと書類を出して協力してくれる人は
通常はいないでしょうから、
取得時効で所有権移転登記をするには
民事訴訟が必要となることが多いということです。

さらに、時効完成後に、その不動産について
第三者に売買・贈与などで所有権移転登記がされると
その第三者には時効で取得したことを対抗(主張)できなくなります。

時効で自動的に名義は変わらない、
そのままにしていると時効を主張できなくなることがある
ということに注意が必要です。


北九州市門司区、小倉北区、小倉南区、戸畑区、
若松区、八幡東区、八幡西区とその近郊で、
不動産登記、所有権移転名義変更については
角田・本多司法書士合同事務所へご連絡ください。

投稿者: 司法書士 本多寿之

2015.02.10更新

私ごとで恐縮ですが・・・

2月8日(日)に北九州マラソン2015で
フルマラソンに初挑戦して完走しました!

年末に膝を痛めて、当日も痛みをこらえて走りましたが
沿道の途切れることのない声援のおかけで
ゴールすることができました。
ありがとうございました。
寒い中の多くの人々の応援は感動的でした。

運営、ボランティアや関係者のみなさんも
本当にお疲れ様でした。


投稿者: 司法書士 本多寿之

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